新緑の古城

古のお壕には、新緑の蔦が絡まり
大きな人工物のこのお城も
緑に包まれ、まるで自然の一部のよう。

人間は強い力で、一瞬にして巨大な建造物を作り
自然は大きな力で、ゆっくりと時間を掛けて
それを呑み込んでいきます。
どちらが素晴らしいとか、偉大とかではなく
そうやって互いに破壊し合い
吸収されてきた、私たちと自然。


その果てしない歴史の繰り返しを想う時
なによりも人間を愛おしく感じ
なによりも自然の崇高さに胸を打たれ

自分もまたその一部であることに
すこしだけ、涙が頬を伝うのです。

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