水は銀色。
光を透過する生き物
波紋が波紋を呼ぶ生命。
川も雨も好きです。水が好き。
時間をかけて造りあげる、その大きさが好き。
私はまだ川の上流にいて ここに降り立ったばかり。
遠くに、遠くに渡りたい。
貴方が見せてくれたものを
私は この目で確かめに行きたい。
その旅が途中で終わっても、私は満足だと思うのです。
何かを見つけるよりも 何かをずっと感じていたい
辿り着くことよりも 漂いながら彷徨っていたい
海を眺めるように 強い大きなものに
畏れながら 優しく触れているように。
そうして 銀色の海を渡る月を
いつか貴方と 静かに語れるように。 |