流星群

冬の水辺に群がる草に、花が咲いていました。
寄り添い、絡み合ってまるで
流星群の軌跡のよう。
 
 
冬は夜空が綺麗で好きだった。
寒いけれど、真夜中によく家を抜け出して
空の広い駐車場まで、星を観に行きました。

いつもは星座を追うくらいなのだけれど
時折、きんと空気の冷えた夜、
凍えそうなのをこらえて外に出てみると
澄みきった夜空は、巨大な漆黒のカンバスに、無数の星屑。

宇宙(そら)は黒い壁ではなく、深い海のよう。
星はひとつひとつの粒の点在ではなく
筆で描いたように滑らかな、大きな渦の中にありました。
 
遠い星の、砂のような無数の瞬きと
吸い込まれそうな宇宙の深さ。
私は圧倒され、言葉も無く立ち尽くして
ただ、ずっとその宇宙の絵を眺めていました。

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