リアリズム

なぜ、ひとつではないのかと
よく不思議に思ったものでした。
もともとひとつだったのに
どうして別々になってしまったんだろうと。
何故、裂かれたんだろうと。

たぶん抱きしめるためだったと
今は、おもうのです。


一人では 永遠の反芻
きっと私も ずっと
自分の肉を食べて生きるしかなかった
ありのままとは なんでしょうか

べつべつであれば このからだを
外から抱くことができる
概念ではなく 存在として
自分の外に自分がいる

私たちは 同じことを 別の血で辿り
違うことに 同じ痛みを覚え
私はそれを知るたびに
自分のリアリズムを信じるのです


だから ふたつで
よかったのだと思います。
 

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