おだやかに繰返す、四季。
その最期の美しさに
いつも心を打たれます。
いま、私の手元にはいろいろな人の写真集があって
そこにはその人が生きた生涯のようなものが
写真となって、おさめられています。
ふりそそぐ落ち葉と同じくらい
たくさんの写真を撮って
その方は、自分の四季を過ごしたのでしょう。
いくつかの美しい「葉」はまるで扉のようで
その向こうに安らかに眠る、その人の体温を
やさしくまもっているようです。
写真集をながめることは
彼らの命の住処を撫でることに似ています。
その永遠に触れ、気高さに憧れ
愛おしくまた、哀しさがあふれます。
そして、私はどうしてこの世に生まれたのだろうと
ふとそんな、やわらかな想いが
心を漂うのでした。
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