今年の秋

「おめでとうございます、もう大丈夫でしょう。
 よく頑張りましたね。」

二晩、生死の境を彷徨ったあと
ウサギのまぐろさんは、復活しました。
私がく…くたくたですわ。涙

みんなに「よかったね、よかったね」と言われて
本当にこの子は幸せ者だなと思いました。
そして、この子と一緒に暮らしている私たちも。
ほんとうによかったね、まぐろ。
 
 
 
週末は、容態が落ち着いたまぐろさんを寝かせて
久しぶりに散歩に出かけました。
気がつけば、街路樹は秋色。

一年前、複雑な想いを抱えて引越してきたこの町の
秋は私には寒々しく、鋭い刃のようでした。
人にも、とりどりの紅葉にも混乱するばかりでした。

そして冬、春、夏、また秋と。
ゆっくりと絡んだ糸をほどき
埋めた泉を掘り起こすような日々を過ごした一年間。

いつの間にか今年も秋がやってきて
それは美しく優しく、広がったのでした。
秋がぶつかってきたのではなく
光のように、秋に包まれたのでした。


ぶつかること、包まれること。その繰り返しが
人を強く、優しくするのかもしれません。
「自分のために生きる」
簡単なようで、難しいことです。
 
 

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