沈水香木

ウサギのまぐろさん、冬に入って
すこし体調を崩していたのですが
今はまた、穏やかに過ごしています。
 
 
 
庭の白梅も、楚々と咲き始めました。
今日は朝から鶴川にある武相荘へ。
白洲次郎と白洲正子の暮らした、終の住処です。

茅葺きの屋根、囲炉裏端の大黒柱や大梁。
古い養蚕農家を買い取ったというこのお屋敷は
懐かしい香りの漂う、美しい民家でした。


白洲正子さんの本を1冊と、お香を買いました。
新古今和歌集の本と、香は伽羅、沈香、白檀。
沈香は「沈水香木」といい、もとは軽い原木なのですが
その香りの元になる樹脂の重みで、水に沈む様子が
この名の由来になっています。
沈水香木、優しい響きです。

帰ってから、部屋でこの沈香を焚きながら
旦那さまと古い日本の暮らしと歌についてお話しました。
和歌集の中でも、新古今集が一番好きだと言う彼は
とても嬉しそうに語っていました。
 
 
 
春待つ日、梅の花。
時にはこうして風流について
お互いの想いを交わすのも、楽しいものです。
 
 
 

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