46階と、最上階の47階。 ここを結ぶ小さなエレベーターがひとつありました。 エレベーターの中から見えたのは 46階のイタリアンレストラン。
オフィス街の休日、午後のビルは人影もまばらで 私はなんとなく、この静かな建物を愛おしく感じました。 エレベーターのガラス越しに見えるレストランは まるで水槽のよう。
きちんと用意された白いテーブルと、やわらかな時。 誰かの大切な時間が、誰かの大切な時間のために そこには整えられていました。
私の時間が、誰かの幸せになる。