Break These Chain

◎よく聴く曲、または特に思い入れのある曲、弐の4。


  Break These Chain


  自分のしたことに 驚いて泣きたくなる
  考えてる 余裕ないよ
  だって、その声をもう一度聞けるなら……
  あたしのお願いを 聞いてくれるつもりなら
  明日会えるでしょう?
  怖い顔したりしないから もう、戻れないの?

 (「Break These Chain/Chara」)


呟くような、Chara の歌詞。
可愛くて大好きな歌。

私が初めてこの曲を聴いたのは、岩井俊二監督の
「Fried Dragon Fish」というビデオでした。
岩井俊二という監督を初めて知り、彼の作品に
恋をしてしまった思い出のフイルムでもあります。

Fried Dragon Fish について、小泉すみれさんが
「GO! GO! ふくれっ面ガール!」という記事の中で
こんな面白い言い方をしていました。

このドラマの主役の女の子、プー。すねたり、大笑いをしたり、地団駄を踏んだりしながら、愛すべき行動力で突進していく彼女は、小泉さんに言わせると「赤毛のアン」のようなヒロイン。で、そのいつもはふくれっ面の彼女達に時折訪れるのが「おのれの行動力に疲れ果て、一瞬マジになっちゃうような局面。」

普通の男の子は、そんな微妙でフクザツな彼女達の心境に
ちっとも気づかないのだけれど
学年に一人、いるかいないかの確率で存在する
そんな彼女を見抜いちゃう男の子。

毎日意地を張ってる女の子にしてみれば、そういう男の子に正体を見抜かれちゃうのって
「げっ、あいつ、イヤなやつ!」
最初はそんな感じなのだけれど、なんだかいつの間にかそいつのことが気になり、気がつけば
「.....これは、恋?」みたいなパターン。
なのだそうです。笑

ドラマでは、一瞬ドキッとするシーンを最後に男の子は消えてしまい、もう二度とプーに会うことはありませんでした。そしてプーがそれに気づいて、やり場の無い気持ちを見せるふくれっ面の場面。その映像にかぶさるエンディング曲が、この Chara の「Break These Chain」。


唖然とするほど、印象的でした。
それから私は岩井俊二監督の作品を
貪るように、観るようになったのでした。

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