先日、K爺から突然電話がありました。

「おう。花が咲いたから、撮りに来いや。」

私が仕事を辞めてしまってから、もう４ヶ月ほど
会っていないK爺。毎日一緒にゴミ捨てをしたり
掃除をしたりとても仲良しだったのだけれど。

二人で一緒に植えた水仙が、咲いたのだそうです。
秋から育てていた藤も立派になったからさ、と言いました。
それから、私が辞めてしばらくした後に
少し入院していたんだと呟きました。

「もう大丈夫なの？」
「まぁな。それより、おまえさん
　花を見たいだろうと思って電話したんだ。」
　
　
....顔を見ると泣きそうだなぁ。

これは去年撮った、二人で植えたチューリップ。ゴールデンウィークに咲いてしまって、休み明けに会社に来たら、もう散りそうになっていたところを必死に撮りました。
　
　
K爺は、華を咲かせる名人です。
艶やかな色。限りある命。
無言に四季を愛で、つまらない言い訳はせず
頑ななまでに、信じる生き方を貫くこと。

その彼の生き様こそが、私には華に見えます。